十数年前、別居でひとり暮らしの父親に、ガラケーをプレゼントしたことがあります。
高齢者向けの機種、いわゆる「かんたんケータイ」というやつですね。
時は流れ…周りはほとんどスマホの時代になりました。
お年寄り向けのガラケーもどんどん廃版になり、「そろそろ父も高齢者向けのスマホに替えてあげようかな」と思ったのですが、あっさり拒否されてしまいました。
自他ともに認める機械音痴だからでしょう。
さて、私のように高齢の親にスマホを持たせるべきかどうか悩んでいる方は多いでしょう。
また高齢の親ですと、スマホを持たせたところで使いこなせるかどうか心配です。
そこで、高齢の親にスマホを持たせるメリット・デメリットを考えてみましょう。
親はスマホを使いこなせない?持たせるのはあり?
高齢の親であっても、スマホを持たせることに私は賛成です。
ハイスペックな機種は要らないかもしれませんが、高齢者向けのスマホでも普段から持ち歩いてもらえると、安心です。
高齢者向けのスマホは、使える機能やアプリを絞ることができ、かんたん操作が可能になっています。
万が一、迷子になってもGPS機能がありますし、地図を見ることも出来ますので、親御さんが
基本的な使い方さえマスターしていれば、お出かけの際の安心材料になるのではないでしょうか。
地図に事前に自宅の場所を登録しておけば、どこかで道に迷ってもナビしてもらえますし、行ったことがない場所でも行けるようになって、行動範囲が広がることで、活き活きとされるかもしれません。
更に、スマホには高性能なカメラが付いていますので、写真や動画撮りたさに、家にこもりがちだった親御さんの外にお出かけする機会が増えて、足腰が丈夫に…なんて展開も期待できますね^^
無料通話アプリを使って、お孫さんとテレビ電話も楽しめるのではないでしょうか。
実際、孫とのテレビ電話を楽しみにしているじいじ&ばあばは多いみたいですよ。
更にお孫さんの写真や動画を送るなどで、今までよりも頻繁に連絡を取り合えるようになるかもしれませんね。
親がスマホ依存にならないよう、購入後も気を配ろう!
スマホを持たせて、使いこなせるようになってもらえると嬉しい反面、心配になるのがスマホ依存です。
私の父はスマホを拒否しましたが、他に高齢になってからスマホを持ち始めた人を知っています。
その方は2~3つのゲームアプリを入れていました。
中でも対戦型麻雀ゲームが楽しいようで、使い方について私に何度も聞いてきました。
「これは通信料かかるの?」
「このゲーム、通信しなくても遊べる?」
この方はスマホに夢中ではあるけれども、依存症にはならないと思いました。
なぜなら、常に通信料やゲームの課金には気を配っていたからです。
しかし、ゲームに興味がない場合でも、サイトで知りたい情報を得たり、動画を見ることにハマってしまい、四六時中スマホをいじってしまうというケースも考えられます。
自制心の効く人や、同居人がいる人であれば注意して貰えるのでまだいいのですが、一人暮らしの高齢者の場合は要注意です。
スマホを触って様々なリアルタイムの情報に触れていると、寂しさが紛れます。
そのため時間を忘れて、リンクを辿って延々にスマホを触り続けてしまうということが起こります。
課金の心配はなくても、スマホを手放せないという依存もあります。
一人暮らしの親御さんの場合は、週間レポートでどれくらいスマホを使っていたかを見たり、データ使用量を確認して、依存気味になっていないか気を配ってあげましょう。
また、「Wi-Fiのない環境下で動画やデータのやり取りをすると、データ容量を大きく食うことなって、通信速度に制限がかかるため、孫とのテレビ電話などができなくなることがある」ということも伝えておきましょう。
理解してもらえれば、スマホが楽しくても節度をもって使ってもらえることでしょう。
親のスマホ購入には付き添いしてあげよう
親御さんがスマホを購入される際には、できるだけあなたが付き添ってあげましょう。
というのも、親御さん世代であれば、スマホの購入はネットではなく、店舗が多いと思います。
となると、色々と不要なオプションを付けられることがあります。
中には「相手はお年寄りだし、わからないだろう」と全く関係のないオプションを付けまくって、店舗の成績を上げようとする悪徳な店もあるようです。
後に高額請求が息子さんに届いて、事態が発覚したというニュースを見たことがあります。
スマホを安く購入する条件として、お試しでオプションを付けないといけない場合もありますが、その時は「どのオプションをいつまでに解除すれば請求されないのか」など、しっかり店員さんに確認してメモを取っておきましょう。
親御さんのスマホ管理は、ご本人が機械に疎い場合は、ぜひあなたがしてあげて下さい。
まとめ
携帯電話を一切使ったことのない親御さんがいきなりスマホを使うのは少し大変かもしれませんが、ガラケーを使いこなしていたような方ならば、スマホもそんなに苦労はしないでしょう。
プレゼントされたスマートフォンなら、宝の持ち腐れになってはいけないと、一生懸命勉強してくれるかもしれませんよ。
ただ、情報に疎い人がスマホを持つのにはそれなりにリスクがあります。
親御さん自身が「持ちたい」と言ったのではなく、あなたが「持って欲しい」と頼んだのであれば、購入~使い方~請求まで責任を持って面倒を見てあげましょうね^^