年末年始はなにかと行事が多く、昔ながらの習慣に今時の感覚が加わり、価値観も多様化しました。
特に子供にとっての新年最初のビッグイベントであるお年玉は、これといった決まりがないので、家ごとに考え方や習慣が異なり、親御さんがモヤモヤしてしまうことも多いのが現状です。
中には、親戚から自分の子供へお年玉がもらえないケースもあるでしょう。
身内だから余計にモヤッとしてしまいますよね。
親戚からお年玉がもらえない背景にはどんなことがあるのか、考えてみました。
お年玉をくれない親戚って普通なの?
お年玉とは新年を祝うために贈られる金品のことで、目上の人から目下の人に贈られるものです。
これはお祝いのひとつなので、お年玉をあげなくてはいけない決まりはありませんし、マナーでもありません。
そうは言っても、なんとなく親戚はお年玉をくれるもの…というイメージがありますよね。
そこで、親戚がお年玉をくれない理由を考えてみました。
1.自分に子供がいない
親戚が独身だったり、結婚していても子供がいない場合、お年玉はあげる一方でもらうことはありません。
損得で考えるのは味気ないとは思いますが、「あげる一方なんて」と考える人がいるのも事実です。
2.嫌な思いをした
過去にお年玉をあげた際に、「ありがとう」とお礼を言われなかったり、目の前で封を開けて「〇〇円だ」と言われたり、「お年玉はまだ?」と催促されたり・・・ということがあったのかもしれません。
いずれもマナー違反であり、子供のやったことだとは言え、何気ない一言で気分を害してしまった可能性があります。
例え、あなたのお子さんがそのような行動をしていなくても、他の子供がそのような行動をしたのかもしれません。
また嫌な思いをするなら、いっそお年玉をあげないほうがいいと考えている人もいるのです。
3.お正月に会っていない
お年玉は手渡しするものと思っていて、郵送する考えがなかったり、また、郵送してまで渡す必要がないと考えている人もいます。
そこで、会っていなければお年玉を渡す必要がないので、わざとお正月に予定を入れて、親戚に会わないようにする人もいます。
4.そこまで親しくない
普段から連絡を取り合うこともなく、年に一度お正月に会うだけの付き合いであるなら、「お年玉をあげるために会っているわけじゃない」と考える人もいるでしょう。
5.経済的に余裕がない
ズバリ、お金がないのかもしれません。
また、経済観念は人それぞれですから、「単なる付き合いにお金を使いたくない」と考える人もいます。
金欠なのか、ケチなのか、詮索する必要もないでしょう。
6.お年玉をあげる年齢ではない
赤ちゃんやお金の意味が分からない小さな子供にお年玉をあげる必要はないと考える人もいます。
小さい子供にあげても、結局は親が管理することになるので、本当に子供に使われるかわからないからと考えているからです。
赤ちゃんの時はなにもあげずに、3歳くらいになって、お金の意味がわかるようになってからお年玉をあげる人もいます。
または、3歳まではお金ではなく、おもちゃをあげる人もいます。
そして、お年玉は18歳まで、もしくは学校を卒業するまでと考えている人が多いようです。
子供が小さすぎても、大きすぎてもあげる対象ではないと考える人もいるというわけですね。
お年玉を親戚から貰えるのはいつからが多い?
お年玉にルールや常識はありませんが、おおよその相場はありますので、紹介しましょう。
- 0歳~幼稚園・保育園:なし~1,000円
- 小学生:1,000円~5,000円
- 中学生:5,000円
- 高校生:5,000円~10,000円
- 大学生:10,000円
先ほど触れたように、お年玉はお金の意味がわかる幼稚園児くらいからあげる人が多いようです。
お年玉は年玉だから、硬貨じゃないと意味がないという説もありますが、500円玉だとポチ袋の上からでもわかってしまうので、避けられるようになったそう。
お年玉には、500円、1,000円、3,000円、5,000円と他のお祝いと同様に奇数の金額が用いられます。
5,500円などの端数はなく、5,000円の次は10,000円です。
少し前は兄弟が多く、必然的に親戚も多くなったので、ひとりひとりから貰える金額は少なくても、合わせると高額になりました。
今は兄弟も親戚も少ない、もしくは両親共に一人っ子で親戚がいないこともあります。
誰からいくらもらったのかが、すぐにわかってしまいます。
私が子供の頃は、親戚の数が多く、いとこたちも多かったので、あげる方は大変だったと思います。
おばあちゃんが元気な時は全てを仕切っていたので、
「おばあちゃんは孫たち全員にお年玉を渡す。赤ちゃんでも高校生でも、みんな2,000円ずつ」
と毎年はっきり宣言してから、ひとりずつ、名前を呼んで渡していました。
そのため、おばあちゃんの子供である私の両親や叔父・叔母たちは、おばあちゃんより多くあげることは良くないと考えて、1,000円ずつでした。
もう、何十年も前のことなので、金額の相場が低いですが、これもひとつの良い方法だと思います。
私が親の立場になってからは、身近な親戚といえば夫に年の離れた姉がひとりいるだけで、普段からの付き合いがないので、お年玉もありません。
それでも、子供にはお年玉という習慣があることを教えたいので、「パパとママから」と言ってお年玉を渡しています。
お年玉をもらえないモヤモヤはどうすればいい?
お年玉をあげているのにもらえないとモヤモヤしますが、お年玉は貰えたらラッキーなものと考えを変えましょう。
お年玉をあげないのは、ルール違反でも非常識でもありません。
なので、「お年玉まだ?」とか「なんでくれないの?」と催促するのは親でも子供でも非常識です。
もらえないからといって、絶対に催促したり、におわせるような発言をしてはいけません。
自分側の親戚のことならなんとなく察しがつきますが、夫側の親戚が子供にお年玉をくれないのなら、他の行事やお祝い事はどうなのか、チェックをしてみましょう。
それぞれの家で習慣や価値観は違いますので、それに応じた付き合い方をするのがベストです。
お年玉さえケチってしまうのなら、冠婚葬祭だけは義理を果たすなどその家にあった”常識”で行動しましょう。
まとめ
お年玉は貰えたらラッキーなものですが、もらえないとモヤモヤしてしまうのも事実です。
お年玉は新年のお祝いのひとつなので、損得で考えるのはふさわしくないですが、お年玉をくれない人には、それぞれ考えがありますので、こちらの考えを押し付けるのはやめましょう。
お付き合いをしていく上で、ちょうど良い距離感をつかんでいくのがベストですね。